サクセサーズ
リリィは、湯船につかりながらぼんやりと物思いに耽っていた。艶やかなブロンドの髪を弄りながらぶつぶつと独り言を言った。




「わ、わたしはこのままでいいのかな…。へ、ヘタしたら死んじゃうかも。


そ、それはイヤ!!なんとかしなきゃ…」





鼻まで湯船につかってぼーっとしていると、どこからともなく声が聞こえてきた。今度は聞いたことのない、澄んだ美しい女の人の声。




「リリィ…リリィ…」



リリィの名をその声は呼んだ。



「きゃっ!あ、あなたは…一体」




恐る恐る、声の主にリリィは話しかけた。声だけでも感じる神々しさに、怖気づくばかりである。



「わたくしはあなたの味方です。今は身体はありませんが、僅かな魔力で貴女に話しかけています。



貴女が道に迷ったときには、天に向かって祈りなさい。


星達が、貴女を導いてくれるでしょう」




そう言うと、声はそれっきり聞こえなくなった。



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