サクセサーズ

「あ、アレン。わたしはここから早く離れたい！で、でもジルを、この村の人をどうにかして、避難させないとみんな死んじゃうよ！」




リリィはそう言ったが、アレンはにわかに信じられなかった。もちろん、嘘を言っているとは思えない。



しかし、ジルは教会など星の加護を受けている施設がある場所には入って来れないと言っていた。




(リリィのいっている奴は、その加護を打ち破る程の魔力を持っているのか…だからさっきの黒い影も入ってこれたのか)




アレンはリリィの腕を掴んだまま考え込んだ。そうだとすれば、今自分たちの状況は相当まずいのではないかと。