俺様魔王の甘い口づけ
キアヌ王国の王子
なんだか、眠れた気がしない。
ずっと夢を見ていたような気がするし。
「うー…、目覚めが悪い」
頭がスッキリしない。
「起きた?」
「え、わ!そうだった…!」
声がして身体を起こすと、そこにはレオの姿。
それは当然だ、ここはレオの家なんだから。
部屋が一室しかないから三人で川の字で寝ていたんだった。
「ごめん、今何時?」
「ああ、大丈夫。まだ8時過ぎだから」
「そっか…。ウィンリーちゃんは?」
「ウィンリーは、外で遊んでる」
そっか、と呟き頭についた寝癖を手で撫でて直す。
男の子に、寝顔をばっちり見られてしまった…。
そんなこと、レオは気にした様子もないけど。
「朝ご飯、食べる?」
「え、あ、ありがとう」
レオが用意してくれた朝ご飯が、テーブルに並べられていた。