俺様魔王の甘い口づけ
やっぱり、やめさせなきゃ!
回数が減ったからって喜んでいたらダメなんだ。
そもそも血を吸うことをやめないと。
「ありがとう、おばちゃん」
「ん?なにがだい?」
私は、お礼を言ってレオの家に戻る。
もう一度あの城に戻ろう。
戻って、ルイにもう一回頼んでみるんだ。
人間の血を吸うのをやめてほしいと。
「ウィンリーちゃん、ありがとう。お姉ちゃん、帰るね」
「帰っちゃうの?もっと一緒に遊びたいよ」
「ごめんね、やらなくちゃいけないことがあるの」
私にしか、できないことかもしれない。
あいつにたてつける人間は、きっと私くらいしかいないだろう。
私だって怖いけど、それでも。
レオには、置手紙を残そう。
ルイのおかげでここの文字も憶えられたし。
レオの家に戻ると、もうレオは戻ってきていた。
「あ、レオ…。ちょうどよかった」
「芽衣子、お願いがあるんだ。俺と一緒に城に行ってくれないか」
レオに話をしようとすると、その話は遮られそう言われた。
城に…?
どうして?