俺様魔王の甘い口づけ
ルイが大勢を起こし、私の首元に顔を寄せる。
血を吸うのかな、と私も身体を起こすとチュッと音を立てて首元にキスを落とすルイ。
「えっ?」
身体を震わせた私を気にした様子もなく、ルイは何度も音を立てキスを落としていく。
熱を持っていく身体。
「ん…、ルイ…?」
声が震える。
ルイの髪が私の頬を掠める。
「…芽衣子」
「う、ン…?」
「お前を、誰にも渡したくない…」
囁くように言ったそれは、ルイの本音だろうか。
心を刺すように、寂しげな声。
私は、たまらずそっと抱きしめた。
同時に首元に走った痛み。
いまだに慣れないこの痺れるような痛み。
私は、どんどんルイに溺れていく……。