俺様魔王の甘い口づけ
ゆっくりと覚醒していく。
ぱちぱちと瞬きをした先、目の前に見慣れない人物が目に入った。
人…?
「は!?」
慌てて身体を起こす。
誰!?
私の隣に眠る、栗色のパーマがかった髪。
すらっと余計な肉のついていないきゃしゃな体の男の子。
しかも、パンツ一丁の格好で…。
なんで私のベッドで寝てるの!?
「ちょ、ちょっと!」
「ん?…うーん…もうちょっと寝せてよー」
寝ぼけ眼で体をよじる男の子を構わず引っ叩く。
「いてっ!な、なに?ちょっと、めーちゃん!?」
「ちょっと!あんた誰!?なんで私の部屋にいるのよ!」
テンパりながらそう叫ぶ。
眠そうに頭をかきながら大きく欠伸を一つ。
なんでそんな呑気そうなのよ!
「なんでって…、めーちゃんが俺をベッドに入れたんじゃん」