俺様魔王の甘い口づけ


「悪魔って、羽があって空を飛んだりするイメージが…」

「羽は、必要な時以外はしまっているのです。邪魔ですからね」



ということは、羽は今はしまっているけど確かにあるのか。
確かに、四六時中出ていると邪魔だろう。




「簡単に、この魔界の説明をいたしますと…」




なぜか、魔界の説明が始まった。




「下の者たちは、魔物がおります。芽衣子さまをお連れになったものたちが、それですね」

「…魔物」

「魔物は、獣の姿をしているものがその多くを占めております。我々のように人の形を成しているものは、魔物の中には数少ないのです」

「へえ…」

「そして、その魔物たちを纏めているのは我々悪魔でございます。そしてそれらを纏めて統一するのが、我らが魔王さまでございます」




誇らしげにそう言う。
ピラミットで説明すれば一番上が魔王で真中が悪魔、そして一番下が魔物ってな具合だろう。
悪魔ってそんなえらいんだ。




「悪魔には、魔物とは違い、人の形を成しているものがほとんどでございます」

「…見た目は、確かに人間みたい…」




でも、人間ではない。




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