俺様魔王の甘い口づけ
「・・・私が悪いって言った?」
「うん」
「なんでよ!」
なんで私のせいになるの?
私が何をしたっていうのよ!
「待ってろって言われたんじゃないの?」
「え・・・」
「それなのに飛び出して、揚句、王子に気に入られてるし」
「ちょっと待ってよ、なんでそれで怒られなくちゃいけないのよ」
私だって、気に入られたくて気に入られたわけじゃない。
そもそも、あんなので気に入られるなんて思わないでしょ。
想定外だわ!
「あの王子の性格を考えたら当然の結果だよね」
「・・・は?」
「自分のモノになりそうにないものほど手にしたくなるものだしね」
キイは、当たり前のようにそう言う。
「姿を見なければまだごまかすなりなんなりできたかもしれないけど、めーちゃん出て行っちゃうんだもん」
「だから私のせいだって言うの?」