俺様魔王の甘い口づけ
「じゃあ、それ俺にちょうだい」
「・・・私が、私が直接私に行く」
「え?」
「ルイから預かった大切なものだから」
それが、私の責任。
ちゃんと無事に王様の元に届けられるのを見届けたいから。
「わかった。じゃあ、一緒に行こう」
「その前に、キイを返して」
「ああ、はい」
レオがひもでつないでいたキイを開放する。
キイは声をあげながら私のもとに戻った。
キイはどう思ってるんだろう。
私が、この決断をしたこと。
責めてるかな?
怒ってる?
「じゃあ、さっそく行こうか」
「うん・・・」
私はレオに連れられ城に向かった。