俺様魔王の甘い口づけ



「キー」

「行って、お願い」




私の声を受け、キイは駆け出した。
お願い、ルイに無事届けて。

せっかくもらった血、無駄になってしまった。





「その猿を捕えろ!」




王様が叫ぶ。
家来たちがどたばたとキイを追う。
でも、キイは間をすり抜け行ってしまった。




「余計なことを・・・。その女を牢に連れて行け!レオ、お前はもういい帰れ」

「王様!?どうして・・・!」




家来が私とレオをそれぞれに掴み、連れて行こうとする。




「放して!」




抵抗するけど、身動きが取れない。




「芽衣子!」



心配そうにレオが叫ぶけど、レオもどんどんと連れ去られていってしまう。





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