俺様魔王の甘い口づけ
「痛っ!ちょっと!もう少し優しくしなさいよ!」
そんな私の叫びなんて、聞いてもくれず無情にも牢に投げ入れられた私。
コンクリートの冷たい地面。
ガチャリと閉められたカギ。
こんな仕打ち酷いんじゃないか。
少し前までは、妃に迎えるなんて言っていたくせに。
「ルイ・・・」
体育座りをして蹲る。
キイは無事にルイの元に戻れただろうか。
ルイは、キイから話を聞いてどう思っただろう。
私の事責めてるかな。
もう・・・戻れない。
ここから、抜け出したとしても、ルイの元には戻れない。
騙されたとはいえ、ルイを利用してしまった。
ルイが人間界の王様を嫌いなことを知っていたのに。
そんな私を、ルイがもう受け入れてくれるわけない。
ごめんね・・・ルイ。