俺様魔王の甘い口づけ
どれくらい時間がたっただろう。
床には私の腕から流れた血が溜まっている。
血は止まったのか溢れることはないが、鈍い痛みは続いている。
「血が止まったようだな。次は、足にでもするか?」
王様がそう言うと剣を私に向ける。
その剣が振り上げられ、私に向かって再び振り下ろされようと・・・。
ガキン!!
振り下ろされた剣が、突然真ん中で折れた。
「・・・ふ、来おったか」
王様が不敵に笑う。
来た・・・?
今の、もしかして・・・。
広間の真ん中に真っ黒な雲が立ち込める。
その中から、ルイの姿が現れた。
「ル・・イ・・・」
ルイは、無表情で私を見る。
どうして、来たの・・・?