俺様魔王の甘い口づけ
「ルイ・・・!私の事はいいからっ・・・!お願い!逃げてっ!」
ルイが傷つくのなんて、見たくない。
私のせいで、ルイが傷つくのなんか・・・。
「お前は、俺が信じられんのか」
「・・・でも!」
いくらルイが強くても、四方を何十人もの家来たちが囲んでる。
一気に攻められたら、さすがのルイだって・・・。
「どうする。逃げるか?貴様の血を差し出すか。二つに一つ。それ以外は認めん」
「貴様の、貪欲な所が昔から気に入らん」
「ふん、魔王などに気に入られようなどとは思っておらんわ」
バチバチと飛び交う殺気。
いつ戦いが始まってもおかしくない雰囲気だ。
「ルイッ!お願い、逃げて!」
「黙れ、娘!」
王様が私のお腹を足蹴にする。
むせる私。
「もうよい、かかれ!」
王様の号令により、一斉にルイに襲い掛かる家来たち。