俺様魔王の甘い口づけ
いや、だって。
私のおかげって、絶対違うと思うの。
私、特別なにを言ったわけじゃない。
わがままを通しているだけ。
ルイにとっては、迷惑なことばかり。
「それに、ルイさまは調べておいでなのです」
「調べるって、なにを?」
「血を吸わなくても、生きていける方法です」
私は、ハンスの目をまっすぐに見た。
ハンスは、微笑んでいる。
「そんな、方法があるの?」
「ルイさまは、あると信じておられます」
そんな方法があるのなら、私も嬉しい。
ルイが、人間の血を飲まなくても済む。
そして、禁断症状に苦しまなくてもいいってことだから。
「芽衣子さまは、ルイさまの事をどう思われているのですか?」