俺様魔王の甘い口づけ



「私が!私が勝手に言い出したことよ!ハンスは、止めたわよ!」

「な、芽衣子が、だと?」

「そうよ!」

「なぜ」




な、なぜ?
そんなこともわからないの?
それを、聞く?




「ルイの事が心配だからに決まってるでしょう!ルイの事、助けたいから!」

「芽衣子が、そんなことを気にする必要はないだろう」

「なんで?気になるよ!私がルイに無理させたんだから!そのせいで、ルイは苦しんでるんだから!」





心配したって当然。
責任感じたって当然。



私のせいでってずっと思ってる。





「芽衣子のせいではない。こうすることを決めたのは、俺だ」

「でも!」

「それに、芽衣子は自分の血を俺にくれているだろう?それだけで、十分だ」




私の血なんて、いくらでもあげるよ。
休めば、血なんていくらでも戻るんだから。



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