俺様魔王の甘い口づけ
「お前は、俺の欲しい言葉を、くれるのだな」
「ルイ・・・」
ルイの瞳が揺れる。
ルイの苦しみが、悲しみが、伝わってくるようで。
なんだか切なくなった。
「俺を、必要としてくれるんだな・・・」
今まで、必要としてくれる人はいなかったんだ。
魔王として、頂点に立つはずのルイ。
必要とされていると、感じられなかった。
例え、本当は必要とされていたとしても。
その気持ちを、受け取る余裕がルイにはなかったのかもしれないね。
「ルイ・・・。私だけじゃないよ。ハンスだって、リオンだって、キイだって、みんなルイが必要なんだよ」
「・・・お前が言うと、なぜだろうな。信じられる気がする・・・」
わかってほしい。
想いは伝わるということ。
わかってほしい。
ルイが必要だってこと。