俺様魔王の甘い口づけ
「ご、ごめん!ハンスに声かけておくの忘れてた・・・」
「そ、そうか」
「うん・・・。す、すぐ出るから、ごめん。外で待っててくれないい?」
どぎまぎしながらそう言う。
ルイの顔が見れない。
チラリと見えた、ルイの身体は筋肉質で逞しく見えた。
それさえも私のこの心臓を煩くさせる要因の一つ。
「芽衣子・・・?」
踵を返して出て行こうとしたルイが、動作を止め私を見る。
俯いていた視線をあげると、ルイの視線は私の瞳ではなく別の場所を見ていた。
私の胸元・・・。
む、胸!?
ルイってそんなだったの!?
「ちょ、なに見てんのよ!」
私がごまかすようにそう言っても、ルイの視線はある一点を見つめ反らされることはない。
なにを見てるっていうの?