俺様魔王の甘い口づけ
「誤魔化すな。そのしるしには、見覚えがあるんだ」
「え・・・」
「書物でだが・・・。魔術師が使う、契約のしるし。それに似ている」
ドキリと胸が鳴る。
ルイは、このしるしを知ってる。
そんなの、誤魔化すなんてできないじゃないか。
私は、目を泳がせる。
どうにかごまかす言葉を探しながら。
「・・・似てるだけじゃないの?」
「本当に、そうなのか?似てるだけなのか?」
「そ、そうだよ。だって、会えなかったって言ったじゃん」
お願い。
もう、諦めて。
ルイには関係ないから。
私の命がどうなろうと。
関係ないんだから。
私が勝手にしたこと。
私だって、なんでこんなことしてるのかわからない。