俺様魔王の甘い口づけ
なんだ。
あの時のあの言葉は、やっぱり熱でボーッとしてたからなんだ。
ルイには、こんな彼女がいたんだ。
それなのに。
それなのに・・・。
私、バカみたいだ。
ルイが私の事を好きかもしれないって。
そして、私もルイの事が好きだ、なんて・・・。
私はそっと胸元のしるしがある場所に触れる。
ルイのために交わした契約。
やっぱり、ただの私の自己満足だった。
ルイは、そんなこと望んでない。
私に救われることなんて。
変ることなんて、望んでなんかない。