俺様魔王の甘い口づけ
「元の世界に戻る方法を聞きに来たのだろう」
「・・・魔王さまは、なにも見えていないんだね」
「なに?」
「芽衣子がなにを求めてここに来たのか。それもわからないで芽衣子を救おうというの?」
あざ笑うかのようなリリーの笑い声。
ルイは、その言葉にギリギリと苛立ちを覚える。
「なら芽衣子は、なにを頼みに来たんだ」
「それを私に聞くのか?」
「なら、どうすればいいんだ!どうすれば・・・」
ダン!
ルイは拳を洞窟の壁を叩きつける。
「魔王さまは、なにをしに来たのさ」
「なにを、だと?芽衣子を・・・お前なら、芽衣子を救えるんじゃないのか」
「芽衣子を救いたくて来たの?」
「それが、どうした」
リリーは、フッと微笑む。