俺様魔王の甘い口づけ
「なぜかは、自分で考えな」
「なら、芽衣子を救う方法を教えろ。なぜ、芽衣子は苦しんでる」
ギリギリと握りしめた拳。
爪が掌に食い込み、血が滲む。
「芽衣子の心が、悲しみ、絶望、そして嫉妬に包まれたから」
「・・・どういう事だ」
「私との契約は、純真な心で交わす。芽衣子がその心を持っていると認めたからこそ、私は契約を交わしたのさ」
「それがなぜ」
「その心が、悲しみ、絶望、嫉妬・・・心に影を落とし、心が闇に落ちて行けば。その心は瞬く間に黒く汚れ、その契約は破棄されたとみなされる。それが、芽衣子の今の状況さ」
芽衣子の心を、悲しみ、絶望、嫉妬で満たしたのは・・・。
「俺か・・・。俺が、芽衣子をそうさせたのか・・・?」
「心当たりがあるんだね」
どう接したらいいかわからず、芽衣子を無視していた。
冷たく、突き放してた。
そのせいで、芽衣子は・・・。