俺様魔王の甘い口づけ
ルイは、その紙を契約のしるしの上に置く。
そして、その上に自分の手を重ねた。
徐々に、熱を帯びていく紙。
それは、契約のしるしの熱が伝わっているのか、魔法陣が発する熱なのか。
「芽衣子・・・」
ルイは、目を閉じ集中する。
救いたい。
自分のせいで起きていることなのなら余計。
芽衣子を苦しめるものから救い出したい。
「・・・ああっ・・・!」
芽衣子が苦しそうに叫ぶ。
バチバチと焼けるように熱くなる掌。
ルイは、手が離れないようグッと芽衣子に掌を押し付ける。
「はぁ・・・ああっ・・・」
「芽衣子!しっかり・・・しっかりしろ!」
願うように叫ぶ。
どうか。
どうか。