俺様魔王の甘い口づけ
その手を。
宙を舞うその手を取ったのは、ルイ。
とても優しい温もりが私の手を包んで。
「芽衣子・・・」
優しい声が私を呼ぶ。
それはそれは、とても愛おしそうな声で。
本当に、ルイの声なんだろうか。
本当に、ルイの温もりなんだろうか。
冷たいとさえ感じていたルイ。
でも今は、こんなにも温かい。
大好き。
こんなにも、あなたが。
あなたの事が、好きになってた。
こみ上げてきた想いは涙となって。
ただただ溢れ出す。