俺様魔王の甘い口づけ



「あの者には、心から心配しているものだけが芽衣子を救えると知らされた。俺はただ、芽衣子の事を心配しているだけか?それだけなのか?」

「ちょっと、ちょっと待ってよ・・・、ルイ」




そもそも、聞く相手が違うのよ!
そんなこと、本人である私に聞くことからして間違ってるって!

そんなの、ルイにはわからないんだろうな。
ただ本当に、純粋に疑問をぶつけてるだけなんだもん。



それが私の事だから、本人に聞くのが一番早いとか思ってるんだろう。



「・・・あのね、ルイ」




その気持ちを伝えることは、私にはできない。
だって、自惚れてるみたいで・・・。


ルイは、私の事が好きなんだよ、なんて。




そもそも、本当にそれが正解なのかもわからないし。



だったら、私の気持ちを。
私の思いを伝えるしかない。






「私、ルイの事が好き」





まさかこんな思いを抱くなんて。
考えてもみなかったよ。






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