俺様魔王の甘い口づけ
「みーつけた」
頭上から、声がする。
顔をあげ見上げると、そこにいたのは・・・。
「アンリ!」
「アンリさま!?」
私たちを見下ろすアンリは、鋭い視線で私を睨みつけている。
ゾクリ、と背筋が凍る。
「あなた!なんで、人間なんかと共謀してルイを!」
私が、震える身体を押さえ、そう叫ぶとアンリは一層眉を顰め私を睨みつける。
「あんたのせいよ!あんたが、アンリのルイをあんな風にしたんだから!」
「どういう意味・・・」
「前の、冷酷で孤独なルイの方が、ずっと素敵だったのに!あの覚めたようなルイの瞳、ゾクゾクして最高だった」
うっとりと、過去の思い出に浸っているアンリ。