俺様魔王の甘い口づけ


「芽衣子さま!!!」



鋭い爪を振り下ろす。
そのアンリと私の間に入り込んできたのは、リオンだ。



「キャッ!?り、リオン!」



私は、リオンに突き飛ばされ尻餅をつく。
リオンは、そのまま地面に倒れた。
その背中には赤い線が。

じわじわと、血が滲んでくる。




「リオン!!」





駆け寄ろうとする私の腕を掴んだのは、アンリだ。





「離して!リオン!」




私を庇って!
どうして!





「芽衣子さま・・・ご無事ですか・・・?」

「リオン!なんで!」

「よか・・・た・・・。もう二度と・・・芽衣子さまを置いて逃げないって・・・決めてたんです・・・」




バカ!
そんなの・・・勝手に決めないでよ!




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