俺様魔王の甘い口づけ

一度だけの奇跡




ルイを追って、テラスに出るとその先に見た光景に息をのんだ。




米粒ほどの大群がわらわらとこちらに向かってやってくる。
風に乗ってここまで聞こえてくる怒号に。
向けられた殺意。




圧倒される。
足が、すくむ。




「怖いのなら、隠れておれ」

「怖くなんか・・・」




ルイがマントを翻し手を伸ばす。






ドオン!!!






手をかざした方向から爆発音がし、地面が爆発を起こす。
周りの兵士たちが少し怯む。
続けざまに手をかざし、別の場所に爆発を起こす。




これが、魔王の力。





< 364 / 425 >

この作品をシェア

pagetop