俺様魔王の甘い口づけ
国王軍が弓矢や大砲など飛び道具を駆使して城を攻撃する。
それを防ぎながら、攻撃を帰していくルイとキイ。
あちこちで爆発音が起こる。
それでも、きりがないその攻防戦に、体力だけが消耗されていく。
「往生際が悪いわよ!さっさと観念して死になさい!」
「アンリ!」
そんなルイたちの前にようやく姿を現せたアンリ。
怒りに顔を歪ませ、その手を振りかざす。
「それとも、命乞いでもする!?その女を見捨ててアンリの元に戻るなら、許してあげる!」
「芽衣子は!お前にこんな目に遭わされてもお前を止めると言ったんだ!」
ルイがアンリに叫ぶ。
「お前を見捨てず、助けたいと言ったんだ!」
「煩い!だから何!?」
「もうこんなことはやめろ!」
ルイの言葉は、アンリには届かない・・・。
アンリは振り上げたその手をためらいなく振り下ろした。