俺様魔王の甘い口づけ



国王軍が弓矢や大砲など飛び道具を駆使して城を攻撃する。
それを防ぎながら、攻撃を帰していくルイとキイ。




あちこちで爆発音が起こる。
それでも、きりがないその攻防戦に、体力だけが消耗されていく。




「往生際が悪いわよ!さっさと観念して死になさい!」

「アンリ!」




そんなルイたちの前にようやく姿を現せたアンリ。
怒りに顔を歪ませ、その手を振りかざす。




「それとも、命乞いでもする!?その女を見捨ててアンリの元に戻るなら、許してあげる!」

「芽衣子は!お前にこんな目に遭わされてもお前を止めると言ったんだ!」



ルイがアンリに叫ぶ。




「お前を見捨てず、助けたいと言ったんだ!」

「煩い!だから何!?」

「もうこんなことはやめろ!」





ルイの言葉は、アンリには届かない・・・。
アンリは振り上げたその手をためらいなく振り下ろした。




< 369 / 425 >

この作品をシェア

pagetop