俺様魔王の甘い口づけ



ルイの血によって、私に身についた治癒能力。




こんな力、ルイがいないのなら無意味だ。





視線をルイに向ける。
ふと、黒いシャツの隙間から見えた胸元。




そっと手を伸ばしてその襟を開く。




「え・・・・・」





見覚えのあるそのしるしに胸が騒ぐ。
どうして、これが・・・。



「ルイ・・・、もしかして」




あの時・・・。
私が倒れた時、リリーに会いに行ったの?


それで、私を救う方法をリリーに?
契約を交わして?



「なんでっ!」




私のために?
私のせいで?



そんなっ!!





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