俺様魔王の甘い口づけ



「かはっ・・・」



ルイが、苦しそうに呼吸を始めた。
ルイが・・・生き返った。



本当に、効く薬だったんだ。




「よかった・・・っ」




ありがとう、リリー。
本当に、感謝するよ。




「めーちゃん・・・?お前、どこに行くつもり・・・?」




ルイが助かったことを見届け立ち上がった私にキイが叫ぶ。
私は、キイを見るとにこっと笑った。




「全部、終わらせてくるね」





外から聞こえる、群衆の声。
もうそこまで来ている。



彼らを炊きたてたアンリはもういないというのに。
彼らの目的の魔王だって、こんな状態だというのに。





自分たちに力があると勘違いしているあの人たちに・・・。
こんな茶番を終わらせるんだ。




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