俺様魔王の甘い口づけ
「・・・あの、ルイ?」
「なんだ?俺の事を知っているのか?」
「あ、えと・・・少しだけ・・・」
「そうか。お前は、なぜこんなところにいる」
「迷ってしまって」
声も、なんだか優しい。
本当に、ルイなの?
「ねえ。あなた、本当にルイ?」
「は?なにが言いたい?」
「ううん・・・。ごめんなさい」
昔のルイは、こんなにも優しかったというの?
なら、どうして・・・。
「こんなところにいては危ない。俺の部屋に来るといい」
「え?」
「今は、魔王が不在だ。そのうちに早く」
魔王が不在?
どういうこと?
魔王は、ルイじゃないの。