俺様魔王の甘い口づけ



「・・・あの、ルイ?」

「なんだ?俺の事を知っているのか?」

「あ、えと・・・少しだけ・・・」

「そうか。お前は、なぜこんなところにいる」

「迷ってしまって」



声も、なんだか優しい。
本当に、ルイなの?



「ねえ。あなた、本当にルイ?」

「は?なにが言いたい?」

「ううん・・・。ごめんなさい」





昔のルイは、こんなにも優しかったというの?
なら、どうして・・・。


「こんなところにいては危ない。俺の部屋に来るといい」

「え?」

「今は、魔王が不在だ。そのうちに早く」



魔王が不在?
どういうこと?
魔王は、ルイじゃないの。




< 403 / 425 >

この作品をシェア

pagetop