隣の席のキミ。
初めっぽく軽い挨拶をしたあとは簡単な自己紹介。
「えーと、岡 綾香です。この1年よろしくお願いします」
へぇ、やっぱり岡であってたか。
チラ、と隣を見ると少し緊張した面持ちで話している岡。
焦げ茶色の髪が肩のあたりでサラサラと揺れている。
窓から差し込む光が反射して、キラキラと瞳が飴色に輝いた。
「次、」
あぁ俺か、と思い立ち上がる。
「柿崎 燐。よろしく」
密かに教室がざわめく。
それは主に女子の声で。
……この反応、去年を思い出すな。
俺はどうやら女子受けする顔らしく。
この顔につられて告白してくる女子は結構いる。
俺はため息をつきながらも席に座った。