隣の席のキミ。




sensitiveは分別のある……はsensibleだった。



消しゴムは、とペンケースの中身を探す。



…………あれ。



ちょっと待ってちょっと待って。



慌ててもう一度探すけど。



「……ない」




うっそ、あたし消しゴム忘れた?



うわぁ、最悪……



ガックシと肩を落とす。



これさえ合ってればパーフェクトも狙えると思ったのに……残念。




はぁ、と大きなため息がでる。



こればっかりは自分のせいだからなんとも言えないんだけど。



でもやっぱちょっと悔しいや。



うぅ、と唸ったときにあたしの机の上に何かが飛び込んできた。




……消しゴム?



誰が、なんて考える必要ない。



だってあたしの席は窓側の1番後ろ。



前から投げ込むことなんてできないだろうし、つまり




柿崎、くんが……?




チラ、と視線を隣に向ける。



机の上には消しゴムが乗っていなくて。




やっぱり柿崎くんだったんだ……








< 3 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop