夏に散った花




「帆乃~!」

休憩になると、とんでくる晃。
自販で買ってきてたスポーツドリンクを渡すと、一気に飲む。

秋夜に、会わないと思ってたけど、私たちの横では、いつもの子と秋夜が話してる。付き合ってるんだ...。

ズキッ

胸がいたい...。
やだなぁ、こんなのみたくないよ。

パサッ

「汗くさくてわり...。でも、かけとけ。」

何かと思ったら頭にタオルをかけてくれた。

「ふぇ?」

「泣いてる。」

あ...。気づかなかった。

「理由はわかんねぇけど、帆乃の泣く顔は見たくねぇんだよ。」

「ありがと」

「そ。帆乃は笑ってる方が可愛い!」

そういって、部活に戻る晃。
たまに、男っぽい口調になるところとか、男っぽい仕草とか、そういうとこに女の子は惹かれるんだろうなと思った。

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