業務報告はキスのあとで

ああ、私人に指導するの向いてない。

仕事が特にできるわけでもなければ、うまく後輩にアドバイスもできない…完全にダメで頼りない先輩タイプだ。



自分の不甲斐なさに少し肩を落とし、落ち込んでいる私の側から



「ああー…でも。小松さんみたいな優しい先輩が居って良かったです、俺。ラッキーです」



なんて、嬉しい褒め言葉が聞こえてくる。


その褒め言葉を発したのはもちろん松岡くんで、私は自然と口元が緩んでしまったのを俯いて隠した




「…ありがとう、嬉しい」



俯いたままでそうお礼を言い、口元の緩みを元に戻そうと試みる





すると




「なんか、小松さん可愛いですね」




信じられないような言葉が私に降り注いだ

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