業務報告はキスのあとで
この会社での社内恋愛を禁止されているわけでもないし、バレるとマズイということはない。
だからと言って公表しても、恐らく仕事がやりづらくなるだけでメリットはない。
だから、これでいい。間違ってない。
でも、なんだろう、この気持ちは。
「…あ、小松さん」
「はいっ」
平岡さんに呼ばれ、私は少し浮くような気持ちで平岡さんのもとへと行く
が
「これ、悪いんだけど今日中にお願い」
と、話してくれたのは仕事の指示で。
「はい、分かりました」
なんだか少しつまらないと感じつつも私は資料を受け取り、再び自分のデスクへと戻った