業務報告はキスのあとで
「て、手島さん! 断じて違いますから!! プライベートとか、そ、そういう…」
必死に否定する私を見て、噴き出すように笑うと
「いや、冗談冗談」
なんて言って私を馬鹿にした手島さん
「じ、冗談、って……」
ああ、まさか手島さんにまでからかわれるとは……
私は手島さんに裏切られたような気持ちで肩を落とし「もう仕事戻ります」と、自分のデスクへと向かった
「…はあ」
あんな事があったけれど、こうしていられるのは紛れもなくアノ平岡さんのお陰で。
でも
やっぱり、私はあの人の軽いノリは少し苦手である。
ただ、前よりは少し……ほんの少しだけ、信用できる。
私の中で平岡さんは、そんな上司だ。