最後の日
「わわっ」
「水野!」
後ろに下がろうとしてバランスを崩しかけた所で相澤に腕を引っ張られる。倒れる事のない、壁側へと押しやられた。けれど尚も人は乗り込んでくる。
「げっ」
新たな客に押された相澤が身体を支えようと壁に手を伸ばす。私の頭の横でドンッと音がした。
「だっ大丈夫か?」
相澤が心配そうに覗き込んで来る。
「大丈夫、だけど……」
けれど私はと言えば、その相澤と目が合わせられない。
「ちょっとこの体勢恥ずかしい……」
「しっ仕方ないだろ、花束潰れちゃ不味いし」
エレベーターの端で、私は壁を背にして花束を胸に抱えている。その目の前、向かい合う形で相澤は両手を私の顔の横に突っ張っていた。辛うじて身体の前には花束分の空間があるが、顔の位置がかなり近い。相澤の身体がグラグラ揺れているのはどうやら爪先立ちをしているかららしい。
「水野!」
後ろに下がろうとしてバランスを崩しかけた所で相澤に腕を引っ張られる。倒れる事のない、壁側へと押しやられた。けれど尚も人は乗り込んでくる。
「げっ」
新たな客に押された相澤が身体を支えようと壁に手を伸ばす。私の頭の横でドンッと音がした。
「だっ大丈夫か?」
相澤が心配そうに覗き込んで来る。
「大丈夫、だけど……」
けれど私はと言えば、その相澤と目が合わせられない。
「ちょっとこの体勢恥ずかしい……」
「しっ仕方ないだろ、花束潰れちゃ不味いし」
エレベーターの端で、私は壁を背にして花束を胸に抱えている。その目の前、向かい合う形で相澤は両手を私の顔の横に突っ張っていた。辛うじて身体の前には花束分の空間があるが、顔の位置がかなり近い。相澤の身体がグラグラ揺れているのはどうやら爪先立ちをしているかららしい。