雪の降る夜に


にこにこ。



……話しづらい。





「私約束があるからぁ、もう行くね?」

「うん、わかった。引き止めてごめんね?ばいばいー」




男は笑顔を保ったまま何処かへ行ってしまった。


はぁぁ〜、少し話しただけなのにすっごい疲れたー…





「早く家帰って寝たいな。あっ、そういや今日DVD返却日だったわ、面倒くさいなー…てかあいつ誰だよ。あんな奴知らねーつの、まったくよッ」

「アキちゃーん!」

「はぁ〜い♡」




この切り替えの速さ、自分でも凄いと思う。

ま、長年の技ってやつだね。




「今日さ、もし空いてたら…」

「ごめんねぇ〜、今日はもう先約があるのぉ…また今度じゃダメ?」

「ぜ、全然いいよっ!/////じゃあね!」




頬を赤らめ去って行った男。

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