あと2分のクリスマス。
「よかった電話出て…今どこ?」
優しいトーンの箕島の声が、なんだか胸に痛い。
「え…と、家帰るとこ」
「…そっか。あのさ…今から会えない?
俺、中原に話したいこと「クリスマスマジック!!」
「…え?」
戸惑ったような箕島の声。
「だ、だから昨日の、ことは…お互いさ、クリスマスって雰囲気に流されただけだったんだよ、うん。
だってそうじゃなきゃ、箕島と私だよ?ありえないでしょ〜」
アハハ、と声に出して無理矢理笑う。
そうだよ、こうやってなかったことにすればいい。
そうすれば何の問題もない。
何の問題も…
「…ふざけんな」