あと2分のクリスマス。
…なんであんなこと言ったんだろ。
私は家まで歩く気にすらなれず、駅前の大きなクリスマスツリーの前にあるベンチに、ただボーッと座っていた。
“…中原。おまえ最低だな”
あんな冷たい箕島の声を聞いたのは初めてだった。
うん最低だ。最っ悪だ。私。
箕島の気持ちをズタズタにした。
分かってて気持ちを聞いてあげることすらしなかった。
…でも、箕島とこんなことになって。
笑い飛ばしてしまわないと、箕島を永遠に失ってしまうような気がしてた。