あと2分のクリスマス。
「…え?何言っ」
「怖かった」
顔をあげさせようとする箕島を遮るように、その胸に顔を埋める。
「いつも、なんとなく流されて付き合ってた。
恋愛なんてそんなものだと思ってたし、付き合ってる間は、それなりに恋愛してるような気がして…でも」
いつもどこかに、義務感があった。
彼氏なんだから、私はこの人が好きだ。好きじゃなければいけないって、思い込んでた。
「でもいつもうまくいかなくて。
箕島ともそうなったらどうしようって、一瞬思ったの。
…私、何回失恋してもいい。
だけど箕島だけは失いたくない」