あと2分のクリスマス。
「よしっもう一件行くぞ箕島ぁ〜」
「おまえ酔いすぎ、最悪」
居酒屋を出た私に肩を貸した箕島が眉をひそめる。
「酔ってましぇんよ〜」
「酔ってる奴はみんなそう言うんだよ…ほら行くぞ歩け!」
ぐでんぐでんの私を引きずるようにして歩いていく箕島。
「こんな調子じゃ歩くの無理だな…タクシー拾うか」
「…う……」
「ん?どうした?」
急に口を抑えうずくまる私を、心配そうに覗き込む箕島。
その瞬間
「うげええええー」
「……おいっ!!!」
聖なる夜、クリスマスイブ。
中原美冬、大失恋の末男友達の衣類に嘔吐する。