最後のひとり
【廊下】

まなみ「」

まさき「まなみ…!(まなみを抱きしめる」

まなみ「ちょっ、まさき」

まさき「ごめん、お前になんかあったらって不安でさ」

まなみ「まさきなら大丈夫って信じてた。みんなは?」

まさき「あいつらは自分が生き残ることしか考えてない。もう3人死んでる、教室からみんな逃げるように出てった。」

まなみ「…そっか、私のクラスは綾奈とたいち以外は全滅。」

まさき「そっ…か。とりあえず二人と合流しよう、大人数のが安心だしな」

まなみ「うん。」



綾奈「まなみーっ!」

まなみ「綾奈っ、他のクラスどうだった?」

綾奈「2、3組はわたし達のクラスと同じだった…。」

まなみ「そっか…。」

たいち「あんなことする奴がいるってことは俺らもあぶねーよな…」

綾奈「私達は絶対にこの殺し合いに参加しない。二人は賛成だよね?」

たいち「もちろん。」

まさき「当たり前だばか。みんな気が動転してるし今は何するかわからない。どっかの教室にたてこもろーぜ。」

まなみ「だったら4組がいいと思う、水周りも近いし。」

綾奈「うん、そうしよう!」

まさき「この状況がいつまで続くか解らないし、とりあえず学校においてある非常食とか水集めようぜ。」

綾奈「じゃあ二手に別れて探しに行こう」

たいち「まなみ、行くぞ」

まなみ「えっ?あ、うん…」

綾奈「じゃあ、西浦行こっか」

まさき「…おう。」


【廊下】


まなみ「ねえ、…ねえってば!」

たいち「なんだよ」

まなみ「なんで、私のことよんだの?」

たいち「まさきとお前が一緒にいるとこみたくないから。」

まなみ「…。」

たいち「非常食ってどこにあんの?」

まなみ「えっと、確かここらへん…あった」

たいち「俺全部持つから、お前は何も持つな。」

まなみ「えっ、いいよ!私も持つ。」

たいち「お前足怪我してんだろ。」

まなみ「えっ…(階段から落ちた時の…」

たいち「さっきから片足かばって歩いてるから、気になってた。」

まなみ「…ありがと。たいちは昔からちょっとしたことにもよく気づいてくれたよね。」

たいち「…ほら、早く行くぞ。」

まなみ「うん。」
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