激愛
「はあ~やだなあ・・・・もう帰りたい」


あたしは足取りも重く階段を上ると三年の特進クラスへと向かっていた



階段を上り終えると普通科のクラスが目の前に見えてくる



不良の巣窟みたいに呼ばれている普通科だけど・・・・



「へ~思っていたより綺麗・・・」



掃除が行き届いていて落書きなんかは見当たらないし、でも妙に注目を浴びてるのは何故?



授業とHRが終わると速攻やってきたあたし



あの男が来たら絶対注目浴びるし、だったらあたしが行ったほうがいいよね?




そう思ったから来たんだけど・・・廊下に座り込んで話をしている男子生徒にじろじろ見られるあたし



ここは男子校かってくらい女っ気がない、振り返って見る奴もいる・・・・




一体なんなんだ?まあいいや早く行こう・・・・そう思って足を進めると誰かに肩を叩かれた



ゆっくり振り返ると見慣れぬピアスをした茶髪の男、着崩した制服にガムを噛みながらあたしを見つめていた




「おっやっぱ可愛い~っていうか美人だねえ俺の思ったとおり~」



・・・・・は?なんなのこのひと?一瞬身構えて後ずさりすると彼はくすくす笑い出した



「そんなに怯えないでよ~それよりもこんな所になんの用かな?なんなら今から俺と一緒に何処か「おい!お前はなんでここにいる!」」




彼の声とは明らかに違う声が廊下に響き渡った
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