激愛
「俺は教室に迎えに行くって言ったはずだ・・・それがなんでここに居る?」



「や・・・・なんでって、そっちが来いって言ったくせに」



「あ?なんか言ったか?それよりもお前・・・こいつとはどういう関係だ!」



は・・・・?どういう関係って、今知り合ったばかりの名前も知らない男ですが・・・



龍一と呼ばれているこの次期総長さんは眉間に皺を寄せあたしと目の前にいる男を睨みつけている



男はそんな態度の彼に恐れをなし俯いたまま



周りでは下校しようとする男子生徒が遠巻きに成り行きを見守っている



関係って・・・・なんでそんなことこいつに言われなくちゃなんないのよ



ちらっと龍一さんと言われる男を見るとあたしは溜息をついて言葉を放った



「ちょっと!関係って・・・・この人とは今知り合ったばっかりで何の関係もないんだけど」



「知り合ったばかりって、おい!こいつに声かけてナンパしたのか!」



「あ・・・・龍さん、あの・・・・それは~」




「てめえ、見ねえ顔だが入ったばかりの新入りか?こいつに手え出して見ろ俺が直々に制裁を加えてやるから覚悟しろよ!おい、行くぞ!」



「あっ・・・ちょっ・・・とまっ」




彼はあたしの腕を掴むとぐいぐい引っ張って歩き出す



身長差がかなりある為あたしはもつれる様に走りながら彼に着いて行った
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