激愛

「守るべきもの？それってもしや姫ってこと・・・？」



あたしの問いかけに黙ってこくりと頷く龍さん



腕組みをして何か考え込むように話し出した



日の光が龍さんの金髪を照らして眩しくてとても綺麗で・・・



端正な顔立ちの彼にとても似合っていてこうしてみるととても暴走族なんてのに入っているのが場違いなように思えて仕方がなくて・・・



彼の話を聞きながら頭の片隅でそんなことを考えていた



「実は今までの神龍の総長で姫を持った奴はひとりもいねえ」



「えっ・・・・・」



ひとりもいないなんて・・・・思わず言葉を無くすあたし



桃ちゃんからなんとなく聞いてはいたけど改めて聞くと本当なんだって思い知らされた



「でも・・・・だったらなおさら時給千円で雇うなんてことしなければいいじゃないですか！
ちゃんと姫をえらんだほうがいいし神龍の姫ならそんなことしなくてもなりたいひとが大勢いると思うんだけど」



「瞳ちゃん・・・・神龍の姫になるにはそれなりの覚悟がいる」



「それなりの覚悟ですか・・・？」



「瞳、その他大勢の媚びへつらうようなへらへらした奴じゃ駄目なんだよつうか俺が許せねえ
そんな女神龍には必要ねえし第一俺は女という生き物を信じてはいねえ・・・ただ」




お前だけは俺を必死になって助けてくれたから女も捨てたもんじゃねえって思ってる




そんなことをぽつりと呟くとあたしの頬をするりと撫でた