激愛
「えっ・・・その格好って何?あたし・・・・そんなに変?」



印鑑を握りしめたまま自分の姿を上から下まで見下ろす



普通のロングTシャツだけど?




もしかして胸に書いてあるクマさん柄がまずかった?なんて思っていると急いで玄関の扉を閉める彼




ちらりとあたしの顔を見るとおじゃましますとぽつりと一言言った



さっと靴を脱ぐとあたしの腕を掴んでリビングへと続く廊下を無言で歩きだす



なんか機嫌悪くない?あたし何かしたのかな



リビングのソファに二人で並んで座ると龍さんがため息交じりに呟いた



「瞳・・・・ところで手に持ってんのはなんだよ」



「あっ印鑑だけど?っていうかどうやって入ったの?下の自動ドアはここで開けないと開かないのに・・・」





「ああ、ここに住んでるひとがエントランスから入ってったから後付いてったまで」




「ふうん・・・・っていうよりなんで?部屋番号とか住所とかあたし言ってないよね?」




「ふっ、神龍の情報網なめんなよ・・・そんなもん調べりゃすぐわかるそんなことよりも」



「ん?なあに?」 「その格好は目の毒だ、今すぐ着替えてこい!言うこと聞かねえと今すぐここで押し倒す・・・それでもいいのか?」




よ・・・良くないし!何が目の毒なのかわからないけど機嫌が悪い彼に逆らうのはよくない



脱兎のごとく部屋へと駆け出した













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