激愛
「ひっとみちゃ~ん!こんなとこでなにしてんの?」



「ひゃっ!」




後ろから突然抱きつかれて飛び上がるほど驚いたあたし



振り返るとそこにいたのは神龍の幹部でもある澤田喜一君



間近に喜一君の顔があるのでどきりと心臓が波打った



喜一君もなにげにイケメンだからどきどきしてしまう



あたしはべつにイケメンだから好きになるとか嫌いになるとかそんなことはないけど・・・・



まあ顔なんて良いに越したことはないんだろうけどね



恋愛に関していえば相手の外見なんて普通が一番!普通であれば充分って思う



他にもっと大事なことがあるような気がするんだよね・・・・まあ恋愛初心者のあたしが語ることでもないけど・・・・



そんな喜一くんはあたしに抱きついたまま離れようとはしなくてそのまま話を続けていた



「龍さんすぐそこにいるのにどうして行かないの~?」



「や・・・・だって喜一君あの人だかりの中に入って行けと?」



「あ、あ~そこか~くくくっ」




「笑い事じゃないし!それにここから見ただけでも龍さんがご機嫌斜めだってわかるから固まって動けないもん」





「もんってそんな可愛いこと言っても無駄!瞳ちゃんさっさと行くよ」
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