激愛
「龍さん!喜一さんが今、下に来て・・・とにかく大変なんです!一緒に来てもらえますか」



「あ?一体なにがどうしたんだよ」



「とにかく下まで早く来てください!喜一さんが大変なんです」



「わかった・・・今行く」



飲みかけのコーヒーを残らず飲み干すと立ち上がる龍さん



「瞳はここで待ってろ、すぐに戻る」




「う・・・うん」



不安気に返事をすると心配するなとの一言が帰って来た



駆け足で下っ端であろう男の子の後を付いて降りて行く龍さん




がらんと大きな部屋にひとり残されて不安が倍増するあたし



そういえばさっきの子喜一君がどうのって言ってたよね?



ってことは喜一君になにかあったってこと?



考えれば考えるほど悪い事しか頭に浮かばないんだけど



「ここでこうしていても仕方がない!」



自分の目で確認しなくちゃ!何事も行動あるのみ



そう思いながらゆっくり下へ降りると大勢の男達が目に入る




その男達の足元にぐったりと横たわる一人の男喜一君を抱きかかえる龍さんの姿があった



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